生後1歳6ヶ月と17日。
1歳6ヶ月にもなると、平均的に発達している子供たちとの差が、
かなりはっきりしてきた。
近所のお友達と会うと・・・
みんなもう、走り回ってる!
室内用のすべり台、とっとこ階段を上がって、自分で滑ってる!
収納家具にだってよじ登っちゃう!
息子は、相変わらずつたい歩きだ。
手をとってやると、わりあい長い距離、前に歩けるようになったが、
1人で立ったり歩いたりする気配は、まだない。
運動も精神面も、息子の発達年齢は1歳前後くらいだろうか。
これからみんなと、遊ぶ場所も違ってくるのかなぁ。
壁を感じるなぁ。
って、ナツくんのお母さんにこぼしたら、
「そこが親のふんばりどころだよ!子供だってがんばってる!」
って言われた。
ナツくんは、生まれながらに身体に障害を持っていた。
成長した今では、その様子はほとんど分からなくなっている。
が、やはり『あんよ』はかなり遅かったようだ。
そんなナツくんのお母さんの言葉は、がつんと響いた!
ハッ・・・と顔を上げる思いだった。
経験しなくちゃ分からない、なんていうのは
あまり好きじゃなかった。
だって、経験してないことで、初めから世界の外に
置かれてるみたいで。
また、人を突き放しているみたいで。
でも、子育てって、そいうとこある。
経験してみないと分からないなぁ・・・
子供を産んで初めて、しみじみと、ふかーく頷いた。
「ふんばりどころ」
なんも着飾ってない、すてきな言葉だ。
ナツくんのお母さんが、きらきら輝いて見えた。